あすよむまんがは?

自分が読んだ漫画をご紹介します。購入の参考になれば。

いちげき/松本次郎【マンガ紹介】

時代劇が苦手な人にもおすすめの一冊。

2019年8月現在、4巻まで刊行中)

 

 

 

 HontoまたはAmazonから1巻の立ち読みができます。 

スマホの場合はHonto からでなければ読めません。

① サムライになった百姓の行動と苦悩―

 一百姓だった丑五郎達は、突如開かれた「選抜試験」に合格し、サムライとしての訓練を受ける。

身分の差が歴然であり、今までサムライに虐げられてきた丑五郎達は、自分の生活の変化に戸惑いながらも自身がサムライになったことを自覚していく。

本作品は、百姓が武士になるという、激しい変化の中で主人公たちの心がどのように変化していくかを追うのが楽しいところだと思います。

  つかみどころのない、トボけた絵柄で書かれる一方で、締めるところはしっかり締めてくる。メリハリのある展開が主人公たちの感情、変化を一層強く感じさせます。

 

② どんなあらすじ?

時は幕末、武士と農民の身分の違いが歴然であった時代。倒幕を目指す薩摩藩は「御用盗」を結成し、江戸の商家の襲撃を始める。薩摩藩の挑発に乗ることのできない幕府側は、百姓を集めた非正規部隊による対処を決行する。

何も知らずに集められた百姓たちは、剣術の訓練、そして実践を経て、サムライになることの喜び、そして苦悩を感じ始める……

 

③ オススメポイントは?

 経験を積み、様々なことを思い苦悩する百姓たちの心情、そして尊王攘夷、佐幕に分かれる武士らが胸に秘める矜持と思い。これらが密接にかかわり進んでいくストーリーは、この先がどうなっていくのか?という気持ちを掻き立てます。

 人を斬るという行為の中で、様々な感情を抱く百姓の変化も必見です。

 

ただし、流血をはじめとする描写が作品の随所にありますので、こういった表現が苦手は方はご注意を。

 

 

1巻の試し読みは HontoまたはAmazonから。

 

 

 一百姓だった丑五郎達は、突如開かれた「選抜試験」に合格し、サムライとしての訓練を受ける。
身分の差が歴然であり、今までサムライに虐げられてきた丑五郎達は、自分の生活の変化に戸惑いながらも自身がサムライであることを自覚していく。

本作品は、百姓が武士になるという、激しい変化の中で主人公たちの心がどのように変化していくかを追うのが楽しいところだと思います。
  つかみどころのない、トボけた絵柄で書かれる一方で、締めるところはしっかり締めてくる。メリハリのある展開が主人公たちの感情、変化を一層強く感じさせます。

 

白百合は朱に染まらない/平沢ゆうな【マンガ紹介】

ソ連に実在した「女子飛行連隊」に所属する戦闘機乗りの少女たち

ヤンマガサード2019年7号で連載終了、8/20第2巻発売予定)

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 HontoまたはAmazonから1巻の立ち読みができます。 

スマホの場合はHontoからでなければ読めません。

※ 60p越えの1話の約半分、30p程度が立ち読みできます。

 

① 戦闘機に乗る少女たちの決意と悲運

 ロシア側の視点から 第2次世界大戦を描いた作品ですが、作者自身が詳細な史実調査を行った後「一度全部ぶち壊してエンタメに再構成した――」と語るとおり、絵柄からは想像もできないほど生々しい歴史と、戦闘機に乗る少女たちの人間ドラマがよいバランスで語られています。

飛行連隊内の仲間たちが紡ぐ人間ドラマ、そしてかつての故郷ウクライナでの幼馴染との闘い…

祖国を守るために戦う少女が、否応なく飲み込まれていく悲しい運命に、ページをめくる手が止まりません。

② どんなあらすじ?

 ウクライナの田舎町に住むロシア人少女ナージャは、農薬まきなどで飛行機に乗り、幼馴染と一緒にウクライナの空を駆け回り、楽しい毎日を過ごしていた。

しかし、1941年6月22日。ナチスドイツのバルバロッサ作戦によって家も家族も友達も失ってしまう。

失意に暮れる彼女は、ラジオから流れる「女子飛行連隊」の募集を聞き、戦闘機乗りとしてドイツと、そしてかつての故郷、ウクライナを相手に戦う決意をする…

③ オススメポイントは?

祖国を守る一心で励む少女が時折見せる「普通の少女」としての側面

 少女ミリタリーマンガにあるような、和気藹々としたシーンはありません。

作中では、戦争に「戦闘機の部品」として参加する少女たちが、ふとしたきっかけで見せる「普通の少女」としての側面に心を動かされるシーンが多々あります。悲しく辛いシーンではありますが、そんな時代を生きた少女たちがいると考えると、この少女たちがどういう運命をたどるのかが気になって仕方ありません。

④ 評価は?

歴史の波に飲まれる少女が紡ぐ、人間ドラマが面白い。

残念ながら2019年夏に連載終了となったしまいましたが、ぜひ一度読んでいただきたい作品です。

 

 

1巻の試し読みはこちら から(Amazonなか見!検索から最初の30pほどが読めます)

 

 

 

ロシア側の視点から 第2次世界大戦を描いた作品ですが、作者自身が詳細な史実調査を行った後「一度全部ぶち壊してエンタメに再構成した――」と語るとおり、絵柄からは想像もできないほど生々しい歴史と、戦闘機に乗る少女たちの人間ドラマがよいバランスで語られています。

飛行連隊内の仲間たちが紡ぐ人間ドラマ、そしてかつての故郷ウクライナでの幼馴染との闘い…
祖国を守るために戦う少女が、否応なく飲み込まれていく悲しい運命に、ページをめくる手が止まりません。

ぽんこつポン子/矢寺圭太【マンガ紹介】

少し未来、今の日々を懐かしく思う一冊。

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Amazon

honto 

※ 携帯からはhontoで立ち読みができます。

 

ぽんこつは究極のぜいたく

何もできない、まさにポンコツ」な家政婦ロボット、ポン子と妻を亡くした吉岡が送るコメディマンガ……

こう書くと「いったい何年前の作品を読んでいるのか?」と言われそうですが、本作品は、どのページもやさしさに包まれており、決してありきたりなストーリーに落ち着かないものに仕上がっていると感じます。

少しずつポン子の背景が 語られていく点もワクワクします。

② あらすじ

妻を亡くし、余生を送る頑固ジジイ、吉岡の元に家政婦ロボットが訪れる。

旧式?と言われる家政婦ロボットは、仕事をこなそうとしても空回りばかり…

かみ合わないながらも、自分のできることをやっていき、吉岡とのつながりを深めていく… 

 

③ オススメポイント

近未来ながらも懐かしい雰囲気と、家政婦ロボット「ポン子」の行動に映る優しさは、見ていて心が和みます。

「何か役に立ちたい」という心は、言い換えれば相手を思いやる心だと思います。作品を通して相手のことを考えているポン子の行動は、まさにやさしさそのものです。

 

④ 評価

ちょっと疲れていた時に読み、元気が出ました。

ポン子の相手を思う行動は、自身の生活を振り返り、身につまされる部分があります。

ちょっとだけ優しくなりたいときに、ぜひ読んでほしいです。おすすめです。

 

 

ちょっと疲れていた時に読み、元気が出ました。

ポン子の相手を思う行動は、自身の生活を振り返り、身につまされる部分があります。
ちょっとだけ優しくなりたいときに、ぜひ読んでほしいです。おすすめです。

 

 

グッバイエバーグリーン/せきはん【マンガ紹介】

すべてのツーリングライダーに送る一冊。

 

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Amazon

Honto

※携帯からは、立ち読みができません。


①バイクと過ごす、今日と四季

バイクでのツーリングは、車や電車での旅行には無い、独特な雰囲気があります。

雨の日は冷たく、そしてさみしく。荷物は積めず。風は強く。快適性からほど遠いために「なぜ乗るのか?」と問われると、バイクほど答えに窮するものはないでしょう。

しかし、何気ない道に心躍ること、雨のにおいに不安を煽られること、道端の花に心奪われること、自分だけのお気に入りスポットに満足すること……いろんなこと「ちょっとした満足感」が今でもバイクに乗り続ける原動力になっていると、私はそう思います。

「グッバイエバーグリーン」は、そういった日常のささやかな幸せや、不便さに魅力を感じる瞬間というものを繊細に描き切った素晴らしい作品と思います。バイクに乗り始めたあの時から、今でも乗り続ける理由まで何かをふと感じたくなった時にぜひ読んでみることをオススメします。

 

② どんなあらすじ?

本作の主人公、女子高生の翼は柔道に打ち込んでいたところ大会中に負ったケガで選手生命を絶たれることとなる。

そんな中、祖父の死をきっかけに新しいことを始めようと決心し、祖父の工房に残された古いバイクに乗り始める。

バイクを通じて 出会う人々とのかかわりや、何気ない日常の美しさに気付き、翼はバイクを通じて自分なりの価値観を築いていく……

 

③ オススメポイントは?

忘れていた、ツーリングの楽しさ。バイクの乗る喜びを教えてくれる名セリフの数々。 

以下、私の好きなセリフをいくつか。

 

「見慣れた景色が あっという間に流れ去る」

 

「この人に罪はない (中略) 今日という日の重みを 知る必要もない」

 

「そうだよな…GSX(コイツ)と走るのは いつでも最高だった」

 

「きっかけなんて ささいなことだ」

 

ピクリとくるセリフがあった方は、間違いなくこの作品を楽しめる方です。

 

④ 評価は?

バイク、特にツーリングをメインとする方々は、ハッとする名言がいたるところにちりばめられており、共感するポイントが非常に多いと思います。

作中の私の好きなセリフに「見慣れた景色が あっという間に流れ去る」というものがあり、これこそバイクの面白さの真髄ではないかと思いますが、こういった表現がされている作品は、決して多くはありません。ぜひ一度読んでいただき、自分が免許を取った時の思いや、自分が今なぜバイクに乗っているのかを問い直すきっかけとしてほしいと思います。

一方で、バイクに乗ったことがない方には、いまいちピンとこない部分があるかと思いますので、ぜひ一度試し読みをしてみて、興味を持ったらバイクに乗ってみてはいかがでしょうか。

 

 

試し読みは↓からどうそ!

Amazon

Honto

※携帯からは、立ち読みができません。

 

 

 

バイクでのツーリングは、車や電車での旅行には無い、独特な雰囲気があります。

雨の日は冷たく、そしてさみしく。荷物は積めず。風は強く。快適性からほど遠いために「なぜ乗るのか?」と問われると、バイクほど答えに窮するものはないでしょう。

しかし、何気ない道に心躍ること、雨のにおいに不安を煽られること、道端の花に心奪われること、自分だけのお気に入りスポットに満足すること……いろんなこと「ちょっとした満足感」が今でもバイクに乗り続ける原動力になっていると、私はそう思います。

「グッバイエバーグリーン」は、そういった日常のささやかな幸せや、不便さに魅力を感じる瞬間というものを繊細に描き切った素晴らしい作品と思います。バイクに乗り始めたあの時から、今でも乗り続ける理由まで何かをふと感じたくなった時にぜひ読んでみることをオススメします。

 

青猫について/小原慎司【マンガ紹介】

 美少女が活躍する超ハードボイルドバイオレンスマンガ!!

全2巻、2017年完結

 

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※ HontoまたはAmazonから1巻の立ち読みができます。 

スマホの場合はHontoからでなければ読めません。

① 世間知らずのお嬢様とバイオレンスの組み合わせ!!

可愛い顔をしながらも類稀なる剣技でヤクザ者を切り続ける少女「青猫」

太平洋戦争後の混沌とした世界の中、火男(ひょっとこ)の刺青の悪党を追って復讐にとらわれた青猫の行動は、任侠映画のような明快さを持つ一方、日常描写では世間知らずのお嬢様として描かれており、そのギャップが一層の冷酷さと客観性を書き出しており、暴力が日常に溶け込んでいる様子を見事に描写しています。

なぜこのような少女が青猫と呼ばれるのか…?という疑問も相まって、読み進める手が止まりません。

 

② どんなあらすじ?

太平洋戦争後の無法化した世界、復讐の炎に燃え、ヤクザ者を切り捨て続ける少女の姿があった。

彼女「青猫」と呼ばれ、任侠界隈で知らぬ者はいないほど名をあげる。集まるヤクザを意に介す様子もなく、まるでヤクザが来るのを待っているかのように刀を振るい続ける……

 

③ オススメポイントは?

世間知らずな美少女としての一面冷酷な剣客「青猫」としての一面を持つギャップがオススメポイント。

可憐なお嬢様がなぜ「青猫」と呼ばれるほど、ヤクザ者を切り捨てているのか。彼女の本性とは?なぜこのような暮らしを行っているのか。その剣技はどこで身に着けたものなのか……

そんな疑問が、2巻という短い中で溶けていくスピード感は、時間を跳躍したような読後感を与えてくれます。

 

また、登場人物の話をすれば、私は1巻途中から出てくる「カラス」という拳銃使いのねーちゃんがとても好きです。このねーちゃんを見るために、1巻を買う価値があります!

 

④ 評価は?

エログロバイオレンスが苦手でない方は楽しめます!

戦後という混沌とした世界が舞台となっておりますが、主人公である青猫の目的が明確・明快であり、2巻は短すぎるくらいあっという間に過ぎていきます。

ただし、流血をはじめとするエログロバイオレンスな描写が作品の中核を担っているので、この点は覚悟してから読まれた方がよいと思います。

 

 

1巻の試し読みはこちらから(Amazonなか見!検索から最初のカラーページが読めます)

 

 

可愛い顔をしながらも類稀なる剣技でヤクザ者を切り続ける少女「青猫」。

太平洋戦争後の混沌とした世界の中、火男(しょっとこ)の刺青の悪党を追って復讐にとらわれた青猫の行動は、任侠映画のような明快さを持つ一方、日常描写では世間知らずのお嬢様として描かれており、そのギャップが一層の冷酷さと客観性を書き出しており、暴力が日常に溶け込んでいる様子を見事に描写しています。

なぜこのような少女が青猫と呼ばれるのか…?という疑問も相まって、読み進める手が止まりません!

 

 

CICADA/バナーイ【マンガ紹介】

すべてのマンガ好きに読んでほしい一冊!

(全4巻、2018年第1部完

 

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※ 試し読みはAmazonの「なか見検索」からできます。

① マンガ版!華氏四五一度

一冊のマンガに心躍らされる経験を持つ人は少なくないと思いますが、そういう経験を思い出させてくれる良いマンガです。マンガの所持が犯罪とされ、焚書されてしまうような退廃的で閉塞的な世界観の中に、ヒロインであるロルカの明るさが光り、ページをめくる手が止まりません。社会的な立場に悩む者、自分の心に正直になれる者、使命感に燃える者、恋を知る者……キャラクターの性格付けが素晴らしく、誰に感情移入するかによって、本の見え方が大きく変わることでしょう。

4巻目で「第1部完」となります。ぜひ読んでみてください。

 

② どんなあらすじ?

マンガが禁止された世界焚書官レムが一冊のマンガに心奪われるところから物語が始まる。

マンガが禁止された世界で「うる星やつら」をしっていた少女ロルカにレムは惹かれていくが、彼女はCICADA(シカーダ)と呼ばれる存在だった。

タイトルにもなっているCICADAとはいったい何者なのか……?

少女ロルカとレムが紡ぐ近未来SF!

 

③ オススメポイントは?

場面場面で取り上げられる往年の名作!

うる星やつら」「最終兵器彼女」「ベルサイユのばら」「三つ目がとおる」「ケロロ軍曹」これらの名作のいずれかは、皆さんも読んだことがあるかと思います。この作品でも、閉塞感にあふれる世界観の中、これらの名作がたしかに幾人かの登場人物の心を支えています。(そして物語の重要なキーに…)

自分の好きな作品を思い返す、よい機会にもなりました。 

 

 ④ 評価は?

第1部完とありますが、正直なところ続きが出るのかどうかはわかりません。

私自身は1巻から4巻まで、往年の名作を感じながら読み進めることができ非常に満足だったのですが、4巻に向けての駆け足感ともう少し読み進めたかったという思いは否めません。

皆さまがマンガを購入してくれれば、もしかしたら続きが拝めるかもしれません(知らんけど)

ぜひ一度、一巻を手に取ってみてください。

 

1巻の試し読みはこちらからどうぞ(Amazon なか見!検索から50pほど読むことができます。)

 

 

 

 

 

 

マンガが禁止された世界。焚書官レムが一冊のマンガに心奪われるところから物語が始まり、CICADAと呼ばれる少女ロルカとレムが紡ぐ近未来SF。
一冊のマンガに心躍らされる経験を持つ人は少なくないと思いますが、そういう経験を思い出させてくれる非常に良いマンガです。退廃的で閉塞的な世界観の中に、ロルカ持前の明るさが光り、ページをめくる手が止まりません。社会的な立場に悩む者、自分の心に正直になれる者、使命感に燃える者、恋を知る者……キャラクターの性格付けが素晴らしく、誰に感情移入するかによって、本の見え方が大きく変わることでしょう。

4巻目で「第1部完」となります。ぜひ読んでみてください。

 

 

猫瞽女-ネコゴゼ-/宇河弘樹【マンガ紹介】

痛快娯楽剣劇アクション!

タイトルにあるような「猫」要素を求める方には合わないかもしれません

(全4巻、2017年完結

 

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ソ連に占領された戦後日本を生きる、夜梅と鶯の冒険譚

世界観だけ話すと結構ぶっ飛んだ設定ですが、これがまた面白い!

ソ連に占領された戦後日本を放浪する瞽女(盲目の三味線弾き)夜梅とそのお供、。背景の至るところに配されているキリル文字。そして登場人物は「猫」。
これだけで設定を詰め込みすぎている感じがしますが、決してうるさくなく魅力的な世界に引き込まれていきます。

 

1話を読み進めると、さっそくこの物語の真骨頂。共産主義を拒む輩へ「指導」を行う秘密警察「執行人(チェキスト)」と夜梅の剣戟シーンが拝めます。とても盲目とは思えない強さにそのバックストーリーを感じさせつつ、幕を引く。ページをめくる手が止まらない…

 

作品を通じて夜梅、そして鶯の行動には一貫性があり、人間?味あふれる豊かな登場人物の心情を味わえます。

 

② どんなあらすじ?

日本はソ連に占領され共産主義し、反体制派の人間は「執行人」によって指導される社会となっていた。

そんな日本を盲目の三味線弾き夜梅は、手引きの鶯とともに放浪していた。

凄腕の剣士である夜梅は何者か?兄を探している鶯の歩んできた道とは?夜梅と鶯の関係は?放浪の目的は?

謎多き二人が繰り広げる、共産主義化された日本での冒険譚から、目が離せない…!

 

③ オススメポイントは?

登場人物を結ぶ人間関係!

 この作品は、登場人物の心情、バックグラウンドが丁寧に書かれており、キャラクター同士のつながりが自然にかつ密接に書かれています。読み進めるにつれキャラクターの魅力が深まり、2週目を読むとなおキャラクターの心情が一層深く読み取れます。

一方でギャグめいた表現も多く、読んでいる中シリアス一辺倒になったりと偏ることもありません。

バランスがよく自然体で読み進めることができます。

 

 ④ 評価は?

1巻を読んで楽しめる方は、間違いなく4巻まで続きが気になって仕方がなくなる良い作品になると思います。

しかし、1巻の雰囲気(シリアスとギャグのバランス、「猫」「ソ連占領下の日本」「ゴゼ」と記号的な表現の多い世界観が肌に合わない人は、読むのが少々大変かもしれません。

一度、アマゾンの中身検索などでの試し読みをオススメします。

 

ちなみに宇河弘樹先生はあの「朝霧の巫女」の著者であります。読んだことのない方は、こちらもぜひどうぞ!

 

1巻の試し読みはこちらから(Amazonなか見!検索から最初のカラーページが読めます)

  

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ソ連に占領された戦後日本を放浪する瞽女(盲目の三味線弾き)夜梅とそのお供、鶯。背景の至るところに配されているキリル文字。そして登場人物は「猫」
これだけで設定を詰め込みすぎている感じがしますが、決してうるさくなく魅力的な世界に引き込まれていきます。

 この作品は、登場人物の心情、バックグラウンドが丁寧に書かれており、キャラクター同士のつながりが自然にかつ密接に書かれています。読み進めるにつれキャラクターの魅力が深まり、2週目を読むとなおキャラクターの心情が一層深く読み取れます。
一方でギャグめいた表現も多く、読んでいる中シリアス一辺倒になったりと偏ることもありません。

好みは分かれると思いますが、1話が楽しめる方は、間違いなく最後まで楽しめる作品だと思います。

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鬼の又鬼のアモ/多田乃伸明【マンガ紹介】

 

伝奇ファンタジー、狩猟民の信仰、神殺し、これらのワードが琴線に触れる方には読んでほしい一作。

2019年秋頃2巻発売予定

 

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 ① 神を殺し、人ならざる者となった少女アモの物語。

山の神に魅入られ、連れ去られた幼馴染マンザを取り戻すため、無我夢中で行動したアモは神殺しを成すが、

禁忌を犯したアモは、「犠牲獣」の烙印を押され、村を追放されてしまう。

なぜ神を殺しえたのか?アモの出自とは?疑問が尽きない1巻の導入にページをめくる手が止まらない。

また、村を追放され「人ならざる者」犠牲獣として生きることとなったアモの旅路から目が離せない。 

 

② どんなあらすじ?

少女アモは、幼馴染の男マンザと一緒に山に入り、密かに狩りを行っていた。二人で切磋琢磨しあい、狩りに親しんでいた二人であったが、見初めた山の神が行動を起こし、マンザを連れ去ってしまう。

アモはマンザを取り戻すべく無我夢中で神の使いを殺めるが、それが元で「犠牲獣」に落とされ、村を追放されてしまう……

 

③おすすめポイントは?

狩猟民族の信仰と神話がうまく融合された世界観が作品のオススメポイント。

「山の神は女性だから嫉妬深い」という言葉は、聞いたこともあるのではないでしょうか?

そういった信仰対象となる神様が、とても身近にいらっしゃる世界ですが、自然の神々とは正直な反面、とても荒々しいもので生々しい描写も多く見られます。

こういう世界観が好きであれば、非常に楽しめる作品になると思います。

 

④ 評価は?

1巻は導入のように感じますので、今後はアモを中心にこの世界の山々、神々が描かれていくことと思います。「70億の針」(コミックフラッパー)を描いた多田乃伸明先生の作品なので、今後の展開に期待されます。

今後の展開を一緒に楽しみましょう。

 

1巻の試しよみはこちらからAmazon「なか見検索」で30p弱読めます。)

 

狩猟民族の信仰と神話がうまく融合された世界観が作品のオススメポイント。

「山の神は女性だから嫉妬深い」という言葉は、聞いたこともあるのではないでしょうか?
この世界は、そういった信仰対象となる神様がとても身近にいらっしゃる世界ですが、自然の神々は正直な反面、とても荒々しい性格だということが描かれており、生々しい描写も見られます。こういう世界観が好きであれば、非常に楽しめる作品になると思います。